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インタビューに応じる損害保険ジャパンの石川耕治社長=東京都新宿区の損保ジャパン本社

 旧ビッグモーター(BM)による不正問題をめぐり、金融庁から業務改善命令を受けた損害保険ジャパンの石川耕治社長が朝日新聞の取材に応じた。「問題の背景となった営業優先、上意下達の文化を変えていく」と述べ、これまでの営業目標や社員評価のあり方を見直す方針を示した。

 損保ジャパンは2022年、BMによる保険金水増し請求の疑いを把握しながら、契約を得ることを優先し、いったん停止したBMへの事故車両の紹介を大手損保で唯一、再開させた。こうした対応が不正を助長したなどとして、今年1月に金融庁が業務改善命令を出していた。

 引責辞任した前任を継ぎ、2月に就任した石川社長は「顧客ではなく自社の営業成績を優先する発想が強かった」と問題を認めた。今年度から、本社が営業の数値目標を課すのではなく、支社ごとに設定するよう改めた。トップライン(売上高)を重視した人事や評価制度も撤廃し、顧客の評価や収益性などを加味していく、とした。

 業務改善命令では、経営陣ら…

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